Tom Fielding Golf School Japan
トム フィールディング ゴルフ スクール
ゴルファーは、たいていどこかの時点でゴルフレッスンを始めたいと思うものです。でもどうしたら、そのレッスンが正しいもので、またそれを最大限に生かしていると、わかるでしょうか。これからお話しすることは、レベルを問わず全てのゴルファーのお役に立つはずです。 ゴルフを始めてみたい方には頼れる情報となれば、また、そろそろハンディキャップを下げたいと思う方にも、気が付いたら最後のセンテンスだったとなれば幸いです。 ゴルフレッスンを最大限に生かす方法 レッスンの最中には レッスンの中身がはっきりとわかるためには、簡潔な説明と聴取が必要です。注意深く聞いて、何を求められているか分からないときは質問しましょう。 バカな質問はないことを思い出しましょう。 感覚はあてにならないので、自分の姿を見てみましょう。感覚は定期的にチェックしないと変化していくものなので、感覚よりも見える形の方が頼りになります。 良いゴルフコーチは、スイングの方法を鏡の前で示し、その写真を撮って説明し、またビデオに撮り、レッスンの目的に合う模範スイングと比較します。 模範スイングのモデルは必ずしもその時のナンバーワンプレーヤーである必要はありません。しかし、目標とすべき理想的な動きを実際に示してくれるものです。 辛抱強くなりましょう。 初心者であろうと50年プレーしていようとゴルフスイングを習うのは時間がかかり、結果がでずに、イライラする時があるものです。 ひどいショットが出たためにレッスンを途中で投げ出してしまい、しばらくはレッスンを再開しないかもしれません。 この理由は単純です。 頭が体に、やったことのないことをやるよう命じているためです。 新たな動きを体が覚えるまでは、頭と体がバラバラなので、このようになっているだけなのです。 心を開いて耳を傾ける姿勢が大切ですが、ただゴルフインストラクターがプロだからというだけで、その人の言う事が正しいと決めつけてはいけません。 それが正しいという証拠が示されないときはそれを求めてみましょう。 最も良い証拠は、やるように言われたことをやって良い球を打っている写真と、理にかなった説明です。 また良いゴルフインストラクターの特徴は、聞かれなくとも自分から進んでその証拠を示してくれることです。 レッスンのあとで レッスンのあとの復習で最も効果があるのは、新しいスイングを、毎日、最低でも10分程度(長いほど、そして頻繁に行うほど効果的です)、素振りをすることです。 球を打とうとして球に向かうと、頭の中の意識ではなく、体が、スイングを支配してしまい、意図した通りにならないことを胸に刻んでください。 機会さえあれば、体は最も楽な形をとろうとして、もとのスイングに戻ってしまいます。 体に新しいことを教える方法は、ボールを打たずに、ゆっくりとスイングすることです。 覚えようとしている新しい位置、スイングを何度も止めて、体に正しい形を教えます。 これにより体はその位置の感覚を覚えることができます。 新しい動きがいくぶん自然になってきたら、実際にボールを打っていきます。 練習ボールを打つ際には、1球打つ前に、3回か4回練習スイングをして、体に動きを教えながら打つようにします。 意識せずに正しい動きができるようになれば本物です。 本当にゴルフがうまくなりたいですか。 ここにあるコラムの抜粋は、有名なゴルフ雑誌に1998年に書かれたものです。 差しさわりがあるので、著者の名前は伏せておくことにします。 「ホーガンはかつて、『学ぼうとする人を見つけることができないので教えないのだ』 と不快そうに言った。 彼の後に続いた2世代のゴルファーたちは、ホーガンが間違っていたことを証明した。そしてそれは、彼が犯した最も幸せな過ちだったと、おそらく彼自身も同意するだろう。」 何と的はずれなことを、この著者は言ったのでしょう。事実は少しも変わっていないのです。もちろん、だれでも良いスイングを学びたいと思ってはいるのです。しかし、それがベン・ホーガンの言いたかったことではありません。ホーガンの発言の趣旨は、ほとんどのゴルファーは、「最後までやり遂げる」 ことをしないこと、つまり間違ったスイングを直すのに、避けることのできない結果である不愉快さを克服しようとしないことにあったのです。 その代わりに、ゴルファーはゴルフ上達の「ばんそうこう」方式を取り入れてしまっているのです。これは、比較的痛みを伴わないのですが、スイングの間違いを正すのではなく、症状を抑えるだけのものなので、効果がありません。 ゴルフスイングは、お金をふんだんに使っても、1週間か2週間、練習したくらいで覚えられるものではありません。それほどすぐに身に着くものではなく、また努力しないで得られるものでもありません。しかし、ゴルファーは、そうできると思い込んで(またはおそらく期待して)いるようです。上達したいのなら、どの部分でも直そうとするときには、十分練習した結果、頭と体の協調関係が出来上がるまでは、ひどいショットがでて、スイングが、妙な感じで、とても不自然に感じられるということを、まず覚悟せねばなりません。 どのゴルファーも毎年上達する目標をもつべきですが、ほとんどのゴルファーは、あるレベルまで達すると、それ以上は上達しなくなります。ある研究によると、アベレージゴルファーはプレーして3年たつとこのレベルに達してしまうようです。わたしには、理由は単純に思えます。 正しく練習していない、良いインストラクターについていない、スイングの向上の初期に生じるイライラ感とぎこちなさを克服するまで、練習プログラムをやりとおしていないということです。 ほとんどのゴルファーにとって、真に上達するための道は簡単です。まず、一つの変えたい箇所について、最低でも3週間から1カ月は練習する(正しい箇所について練習しているのを確認してください)、できるだけ良いインストラクターを見つける、そして、しばらくはイライラ感があることを覚えておくことです。 ゴルフ指導の 「ばんそうこう療法」 ゴルフレッスンを受けたことがあれば、ばんそうこう療法を経験したことがあるでしょう。 ばんそうこう療法と呼ばれる理由は、それが、本当の問題ではなく、ばんそうこうのように、その症状だけを治す一時しのぎのものだからです。そして、明らかにこの種のゴルフ指導で、ゴルフの腕を大きく向上することはできません。 これから先を読む前に、これはずっと上手なゴルファーになりたくて、よろこんで時間と努力をつぎ込むことを惜しまず、目標を達成するために必要な献身をいとわない方に向けたものだということを念頭においてください。 わたしは、そのような観点から、ばんそうこう型ゴルフレッスンを批判しています。 ばんそうこう療法ではなく、根本的なスイングの変更を求める人を教えたいと思っているからです。 わたしは、ばんそうこう療法に批判的ですが、ほとんどのゴルファーは、根本的なスイングの変更を望んでいないという単純な理由から、ばんそうこう療法も、そのような需要に応えるという存在意義はあるものと思っています。 ここにほとんどのゴルファーにおそらくお馴染みの、二つの一般的な、「ばんそうこう療法」があります。 1) スライサーは、スライスはインパクトでのオープンクラブフェースによるものなので、これを治すには腕を回すか他の方法でクラブフェースを閉じる必要があると指導されます。なぜクラブフェースが開くかを見つけ出してからそれを解決するのではなく、ばんそうこう療法は(オープンクラブフェースという)症状を覆い隠すことに焦点を当てるからです。 2) 右利きのゴルファーでスイングのトップからいきなり手で打ちに行く人はディボット(クラブで芝の削れた跡)が目標の左に向かっています。従って、ゴルファーは、インサイドアウトに振るように言われるか、ダウンスイングをはじめるときにクラブを殆ど垂直に落とすように言われるか、ダウンスイングの初めに肩を止めるように言われます。ばんそうこう療法では、「なぜゴルファーはトップからいきなり打ちにいくのか。そんなことはどうでもいい。とにかくそれをするな!」というものです。 治療法は、問題と同じくらいまずいことも多いのですが、ばんそうこう療法は基本的に試行錯誤の方法論なので、一時的に症状を変える解決法を見つけることができますが、問題を解決したことにはならないのです。 ばんそうこう療法は、通常、ゴルフレッスン中に、生徒がボールをより上手に打てるようにするための即効薬に集中します。 また当然のことながら、即効薬は、大抵のゴルファーも望むところです。(彼らのためにはならないことは知らないのですが、この点は後で説明します。) ゴルファーのほとんどがすぐに結果を欲しがるために、ゴルフインストラクターは、その欲しがっているものを与えようとします。 問題は、本当の問題に集中しないために、ばんそうこう療法はゴルファーの可能性を著しく狭めることに加えて、簡単に上手くなれるという間違った期待感を抱かせがちです。 それでは即効策の何が問題なのでしょうか。その質問にもう一つの質問でお答えしましょう。何かとても難しいことを習おうとして、すぐに上手くできたと思ったのはいつでしたでしょうか。 わずか数ヵ月間の練習で(体操のトレーニングをそれ以前にはしたことがない仮定ですが)、平均台で宙返りをしていつも安全に足から着地できると思いますか。上級プレーヤーのゴルフスイングは、これよりも一段と正確なものですが、失敗した結果に背骨を折る危険が伴わないために、そのように見えないのです! もしあなたが、ゴルフの腕を本格的に磨きたいという気持ちをもつ少数のひとりだとしたら、ゴルフスイングの基礎を改善しなければなりません。 そして、ゴルフゲームを改善する長期的アプローチをとらなくてはなりません。 練習の中心は正しいスイングが何であるかの理解を深めることにあり、正しいスイングの基礎を、体に覚えこませるのは、時間と練習と決意を要することを、覚悟しなくてはなりません。 上手くなる前に、一時的に下手になっても驚かないことです。 一時的に下手になってしまう理由は簡単です。 体が前にやったことのないこと、つまり、体がやりたいことと違うことをやろうとするために、筋肉の動きに協調性が失われるからです。これはスイングを向上させる際に、あたかも、「小さな戦争」が起きているようなものです。 頭が体に新しいことをするように命じても、体はそれに反抗し、既に知っていること(体にとって楽なこと)をしようとするのです。 ほとんどのゴルファーが変化を避けるこの体の要求にすぐに屈してしまいます。 というのは、この戦いがこんなにも長引くものだと知らないか、そもそもはじめからそんな戦いがあると認識していないからなのです。 ゴルフスイングの本当の改善はすぐには起きず、また痛みを伴わないものでもありません。もし、初めにこのことを知っていれば、成功する見込みはずっと高くなります。 死ぬほど一生懸命練習する必要はありませんが、(効果的な練習は、すればするほど上達しますが、やりすぎる必要はありません)、何が起ころうとしているかを知っていなければなりません。基本的に上達は長くてゆっくりとした旅のような過程で、ひどい球を打ち始めても練習を続ける心の強さをもっていなければなりません。そして次の私の言葉を信じてください。「根本的な変化を遂げようと思うならば、ひどい球を打つ過程を乗り越えて行かなければなりません!」 ゴルフは挑戦であり、それがまたゴルフの魅力です。 だれもが上達の方法を探していますが、たいていのゴルファーはそのために何が必要かが、わかっていません。 もし本当に上手くなりたいのであれば、その場しのぎの解決策は忘れて、ゴルフスイングの基本を改善する長期的アプローチをとりましょう。 トム・フィールディングはオーストラリアとアジアを舞台に長い経験を有するゴルフインストラクターです。もっと詳しく知りたい方や日本語か英語でのレッスンをご希望の方はウェブサイト www.tomfieldinggolf.netをご覧いただくか、電子メールで [email protected] 宛てご連絡ください。
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